太陽魔術                                                                               

太陽議会
<コメント>
一人の躰の中には9(または10)の心型が内在している。
心型は太陽光から発せられる色でもある。
表面に現れる心型(色)によって主義思想が変わってくる。
拡大心(ハ行・青)と、集抱心(ヤ行・紫)が表に出た人は自由系の主義思想を持つ。
しかし、同時に他の心型も内在しているので、他の主義思想を理解し共感することが出来る。
自分に無いものに共感、共鳴することは出来ない。
個人だけではなく、同じ主義主張をもつ集団についても同じことが言えるのだ。
議会は、いろいろな色を持つ太陽光が交錯している場でもあるのだ。
こんな意味のことを言っているようです。


(この話は短くしてをこう。この「童話」は、しかし、とても枝葉がおほくなッてひろがる内容をもつから、またの機会にしたい。
基本だけをいへば、たぶん.あなた自身が、あたらしい童話をつくりだすかもしれない。) 
「これは、一人の躰にも回転してゐる太陽光だし、議会にも回転する太陽光だ」と、男は書いてみせる。

 

男には、議会に、青、紫、白、黒、黄、緑、灰白、橙、赤などの生色が、うごきまはッてゐると見えてきた。
それぞれの色には、うすいのも、こいのもあった。
混合色もあッた。
この、九つの太陽光が、どなったり、さけんだり、わらったり.ヒソヒソつながったりして見えた。
男は、この生色を.大別して五組にわけてみる。
すると、                    
  
自由系は、青と紫のがおほい.(ア段心)
宗教系は、白と黒のがおぽい.(イ段心)
社会系は、黄と緑のがおほい。(ウ段心)
軍警系は。橙と赤のがおほい。(エ段心)
共産系は、灰色系のがおほい。(オ段心)

しかし、どの系統の色彩も、中のほうにはほかの七色を入れてゐるのがすきとほツて見えた。
だから、相手の言ひ分も覗けるのだった。
およそ、自分にないものと共鳴できるわけがない。
自分の中にも七色が入ってゐるから、相手の色の言ひ分がかすかにも共鳴して分るわけだ。
だから、ある者は、自分の中にある色を外へだしてしまって、いつのまにか、相手の色の派へ入党するのもゐた。
この者は、まへの仲間から、裏切りとか、変心とかとよばれる。
しかし、しかたがない。
誰だって九光色を回転させてゐるのだから、立場がかはれば自分だって、そうなる可能性をもッてゐる。

男には.自由系が、青と紫に見えた。
空のように海のように希望ばかりがおほきい。
そして、唇のように、手のように、ほしいものを抱きあつめたい、拡大集抱のア段心だから、(ほしい心が八方へひろがってべ(抱き集めたいと熱中する)から、浮気もおほい、好色もおほい、とゆふ比率がでるはずだ。

宗教系は、黒と白に見える。
白馬にまたがッたり、白衣をまとッたりして出てくる神さまや、心のまるい円満具足の仏さまの心を、この地上にもあらはしたいとか、人と人との共栄をかんがへてしまふ(共存中立)のイ段心だから、(神仏の完全な心を)、1(この世にもつなぎたい)とか、(人と人との共存を)、(つなぐために中立.中道を行く)とかとゆふ。

社会系は、黄と緑に見えてくる。
黄色とゆふ実の貯へをするためには、このことは、この地界での物質生活をゆたかにするには、春の緑のように現実をそのままに受けとって、よしあしを、物質的に.数字的に、科学的に、分析したい(分析迎入のウ段の心だから、(くるものを受ける現実をうけとる、既成のものとみて)、(その、よしあしを分析すること)が、まことにはげしい。
(くるもの、既成の事実を)、(批判分析すること)じつに、うるさい。
共産系は、灰白に、に見える。
もはや、無色透明にちかくなろうとしてゐる。
にごりない水になりたい。
その他の外の色の入るのは一切ごめんだ。
雑色が入ッたら、にごッて、青紫や、白黒や.黄緑に逆もどりしてしまふほかあるまい。
整理ののオ段心だッたから、完全の元基へかへりたいので、自分にとッて不純にみえた色を、絶対に、粛清する、追放する。

軍警系は、橙と赤、に見える。
木の芽の先や根の先のように、体を養ふためには、先頭へ出て攻撃して行く力になュてゐる。
角の先や牙の先や、舌の先や陰茎の先になる。
そして、胎内の子が固まッてくると、梅の実のように、桜桃の実のように、赤い色を皮に出して、中のタネを守るほかはない。
進取守備のエ段心だから、(体の先へ進出するところの力)と、(内部にゐて体の支へを守る任務)のために、一つの体の外と内とに無言の攻防をあづかる。

無言ではあるが、一つの体にとッて、この、橙と赤、である進取守備思想は最後のどたん場にきたとき、いちばんに強力な力として、一つの体を守ることになる。

アカサタナハマヤラワの声を叫ぶ十の心型は、一人の躰にも回るが、これはまた一つの議会にも党派とゆふ色彩をはなッて回ってゐる太陽光のかがやきだ。

男はこれを、太陽議会と呼んだ。
 
 
                             Next          
inserted by FC2 system