太陽魔術                                                                           

顔の心型
<コメント>
心が形になったのであれば、顔の形はその人の心(性格)が形として現れたはずだ。
父はその発想から顔の形と性格の関係に着目します。
そして、顔の形から性格、気質を8つに分類します。


夜、まだ病床にゐる男は、頭だけがおほいにはたらく。
頭が、九つの心型を追跡して夢中なのだ。

心体がすすむときは、の形に
迎へいれるときは、 の形に
えらびわけるときは、 の形に
堂々、二コニコ共存のときは、 の形に
集めかかへるときは、 の形に
連絡をするときは、 の形に
広がり膨らむときは、 の形に、
外に抗ひ内を守るときは、 の形に
整理してしまふときは、 の形に

一点の生命光体が地界にきて、この九つの心体をつくった。
九つの心の体をつくったとした。
これが、幾万年、幾億年のうちに、この九心型をタテの線とし地界現象からくる力をヨコの線とした、その性質にくっついた物質の組みあはせで、すべての生物があらはれてくると言ふ神話が、男のまへにでてきて、さまざまのことをみせはじめたのだ。

九つの心型が、一つ一つちがふ人の顔になって、男へおしよせてきた。

堂々ニコニコ共存不敗の、 心型の顔。

の形をかんがへたときもそうおもった。
は「完成」をみせる、「円満」をみせる、 顔は「無限回転」をかんじさせる。
顔は二コニコしてゐるようにくる。
フトおもひがけない、こっけいがでてくるような、本人は何気なく、ひょいと吐くことぱなのに、聞くほうが笑ってしまふようなことを、 顔の人はしゃべるようにおもへる。
顔の人には、おとなになっても童心がただよふてゐて、老年までものこってゐるようにおもへてくる。
あどけなさをもってゐる。
あっさりした物言ひのなかに熟した表現がとぴだしたりして、聞き手がつりこまれて笑ってしまふものをもつ。
そうしたものをひょっこりもらすとおもふ。
熟したナシの実は、笑っておちるのかもしれない。
顔には、ニコニコ平然がながめられるようだ。
顔の人には陽気に笑ふ性格のおほい比率がでるにちがひないと、男のおもひはつながる。

待期してゐて連絡するときの、心型の顔


長型は、くるものを待ってゐる心の形としてきた。
幹や莖や神経やの長い形。
こうしたI型を、待期してゐてつなぐ心の形としてきた。
幹は土と木のてっぺんとの間をつないで連絡してゐよう。
なよなよと風にそよぐ莖は根気づよくみえる。
腸管も神経も、くるものを待つ連絡係にゐて、バイバイとつないでやり、とても根気づよくみえる。
これらは中立にゐるはたらきだ。
左右をつなぐはたらきだ。
この長い心型の性質からかんがへて行くと、長い顔の人には根気づよい人がおほいとみえてくる。
どこまでも事をつづける辛棒づよい人がおほいことになる。
(面長の人に、あなたは運動がすきだったでしょう、ときいたら大抵の人は、選手もしたと、こたへたし、走って早かった、とも言った)
心型は中立にゐる姿だから、面長の人には、右にも左にもおもねらず、中庸の人がおほい比率になろう。
幹のように孤高な俤の人がおほかろう。
神経のように、右と左に走ろう、仲にたとう、話をまとめよう、とする社交的な人がおほいことになろう。
血管が血液をながすように話ずきの人がおほかろう。
面長の人には、中立、中庸、根気づよい、話ずき、世話ずき、などがおほいことになる。
これはあくまでも比率だ。

外にさからひ内を守るときの、 心型の顔。

守備 心型は、力を内にこもらせて外にさからひ内をまもるときの心の形だった。
型の顔は外にさからふから短気、怒りっぽくおもへてくる。
戦後の首相吉田茂がうかぶ。
怒るとは抵抗することになる。
力が内部に回転してゐる。
剛の心ともおもふ。
内に自信が回転してゐる。
この 守備心型は、肩をいからせ足をふまへて拳をにぎる抵抗の形だった。
力を内におさへる、心臓にこたへる心の形とみえる。
怒りだすと心臓に関係してくるようにおもへる。
怒りだすと心臓と血がさからってくるのか、皮膚に赤みをのぼせるようだ。
かたくなに押しとほす奴を、心臓の強い奴と言ふか。
角顔の人には、自分の主張を守る、頑固、怒りやすい、弱い者を守る、囲んでやる、剛と自信の人がおほい比率がでなければならなくなる。
徳川冢康、チャーチルなどはどうであったかな。

くるものをえらびわけるときの、 心型の顔。

心体が、ものをえらぶときは、右にはいり中をくぐって左へでる。
中にはいり上にでてくる。
これは波のような 形になる姿としてきた。
指がわかれ股がわかれ枝がわかれて、方向をえらぶほうへすすむ心型だった。
この 形の心はあ呰れと事こまかだ。
形をつくる心のうごきだ。
額がひろくて下方のせまい顔がうかぶ。
芥川竜之介がうかぶ。
あれこれあれこれと批判分析する。
これがはげしいと神経質になるのではないかな。
日光をえらぶ葉の心形、空気をえらぶ肺の心形、額のひろい人には批判分析の心がつよいと言ふ比率がでてくるのではないか。
これは、ものごとを受けてそれを分析するのだから受動的で温和のものとなる。
あっちへ行きこっちへ行きして、ことがらに緻密なのだ。
だから、この 心型だけでは決断力がおそいことになる。
三角らしい顔の人には、批判にはするどくて、ではどうきめるかとなると、迷ひはじめる人が、比率的にはおほいことにならないかな。

すむときの、心型の顔。

爪や牙や角の形。
おほくの葉の先の形、おほくの鳥や魚や動物の口先へかけての形、亀頭の形などをかんがへて、すすむときの心の形を型としてきた。
人の顔では鼻をかんがへる。
顔に、すすむ心型のいちばんあらはれてゐるところは鼻におもへた。
ナポレオンの鼻。ヒトラーの鼻。
鼻の、一般より尖った人には、話も、手も口も、さきさきと進む気配のつよい性格がおほくはないかな。
心型はすすむのだし、心型はまもる、としてきたが、顔はおちついてゐることになる。
尖った感じの鼻の人は、すぐに出かけたがることになるがどうだろう。
戦さをはじめた人々と、戦さをまとめることになった人々との、鼻の形と顔の形をくらべてみることだ。
比率として、いくさをはじめた人には心型の鼻、いくさをおさめる立場になった人には心型の顔、がおほいことにならないか。
こうなると、心型が戦さをはじめたり、をさめたりする。

ものを集め抱へるときの、 心型の顔。

この、ものを集め抱へる、それを集めたい、抱へたい、それに心を集中する、熱中する、この情熱の 心型は、顔のどこにでるだろう。
人を見たとき、額がとくにおほきいとおもふことがある。
口の下顎がとくに豊かだとおもふことがある。
頬がとくに目立つとおもふことがある。
角型をしてゐる顔、面長がめだつ顔、顴骨が張ってる顔、さて 心型はどこが目立つだろうか。
心型を抱へる、熱中する、情熱の性とみたら乃木将軍の顔がうかんできた。
口の下顎と情熱、情愛、性愛、直情、激しくなると、ヒステリー愛憎心などがうかんでくるのだ。
男は下顎と芸術心とをかんがへてみる。
の心型を下顎にみた。

空想を、想像を、願望を、企画を、ひろげる、ふくらす
心型の顔。


男は、この八方美人的なおっとり型として、 心型を頬にかんがへてみる。

くるものを迎へるときの、 心型の顔。

観察する欲。
男は、骸骨にこの、 迎入心型をかんがへてみる。

男は、人の顔に八つの心型をあてて、その人の性格の一部としてみることも、あたらなくとも遠からずのようにおもへてきたから、その後、人をみる目の参考につかった。
整理心型はどの心型にもくっつくとみえたから、八心型でながめた。
朝がくると男は、買ってあまり読みもし
そしておもふ。
瞼にも九心型は回転してゐる。
頬にも九心型は回転してゐる。
耳にも九心型は回転してゐる。
だから、唇の相で気質をみたり、陰毛で気質をみたり、することもでてくるはずだ、となってきた。
(あとになってふりかへると、心の体には九つの形があると感じた基点から、生物の構造、声の感齎、思想の構成など、つぎつぎにつながって行くのを、男はただアレヨアレヨと、追ひかけてしまったのです) 
 
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