太陽魔術                                                                               

ああ至宝五十一音字
<コメント>
 父は「9つの心型が声を発しているのだ」という考えに夢中になります。そしてどの心型がどの声を発しているのかを探す作業に熱中します。
まずカタカナの文字の形に着目します。
例えば、「ハ」な広がる形をしているからハ行は(拡大心)の音ではないかなどと考えたようですが、カタカナ文字の形が心型を表しているとの考えは失敗に終わったようです。
次に心型のイメージから連想する言葉をいくつも並べてみます。
例えば(拡大心)から連想することばとして、腫れる、広がる、膨らむ、頬・・・・・など。
これらの言葉にはどれも「ハ行」の音が含まれているところから、(拡大心)が発するのは「ハ行」の音であると結論付けたようです。
ここでは、50音の各行の音について、心型との関連を見出す過程を述べていますが、次はその序文にあたる部分です。


世のなかには、専門だけがとりあげられるとゆふ正道がある。
専門のないこの男は、そうともしらずに異端の道へわけいったが、そこを大道とおもひこんだ。
男は、漢字から片カナをこぼした。
片カナの線をくみあはせて漢字がでてきたようにみた。
そこで、基本形にみた片カナで、まず自分の名前をかくことにした。
漢字をかく筆のくづしから平かながながれて出てきたようにかんがへた。
男は初め、片カナの線から感情をみつけようとした。
ずいぶん夢中になった。
けれどもこのやりかたは、おほくは無駄であり失敗であった。
当をえてはゐなかった。
だが、アカサタナハマヤラワの各行の心型をさがすため、おほくのコトバをあつめてみたくりかへしから、アカサタナハマヤラワの音の感情が人体の構造につながってゐるのではなかろうかとするあかしを語るところまできたのである。
そこからこの男はそのあとのながいあひだ、この、声の感情と九心型、の病気にとりつかれ、あふ人ごとにかたることとなる。

(ここにそれを短くつめて男に話させることをしましょう)

そのまへに、もう一度男の神話をならべてをこう。
九つの心体がカサタナハマヤラワの九行を叫んだとする話をきくのだから。

太古のはじめ、極微の生命光体が、地界へきて、
進むときには、の心型になった。
受けいれるときは、 の心型に
心をひろげるときは、 の心型に
集めかかへるときは、 の心型に
えらびわけるときは、 の心型に
内部をまもるときは、 の心型に
堂々二コニコのときは、 の心型に
連絡をまつときは、 の心型に
捨てる、整理するときは、 の心型に
の完全の生命光体が、地界にきてこの九変化をしたこの九の構造をくみたててゐるとした。
 
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